夏季要請行動2022

 7月26日(火)14:10~15:10、群馬県庁昭和庁舎31会議室において、群馬高教組・夏季要請行動第1部(各職場からの要請書に基づく要請)が行われました。県教委からは、総務課3名、管理課2名の計5名が参加。高教組からは本部役員6名に各職場から7名が加わり計13名が参加しました。
 以下、概要を報告します。

1、特に教育条件整備では、多くの職場から特別教室のエアコン設置が要請された。厚生労働省のガイドラインでは、使用者は労働者に28℃以上の環境で仕事をさせてはならない。これは健康維持と仕事の効率の観点から25℃以下を適温とし、我慢の許容限度として28℃を設定したもの。今夏の要請行動でも猛暑で苦労している職員、生徒の実態を伝えたところ、教育長に伝え、改善を図るという誠実な姿勢を示してもらえた。

2、多忙化を解消するために、毎年、削減した業務内容を公表するように提案。今回、特に話題となったのは、定期試験のPDF保存。この件については、従来通りの紙媒体保存と新たにPDF保存との二重の保存を指示された学校がある。一部の学習塾の要求に対応するために全県で仕事が増えていること、また今後、授業プリントや小テストの開示を要求された時にどう対応するのか? 県としてもっと対応方法を検討すべきと確認。
この件に限らず、マナーアップ運動が始まれば他の方法を考えずひたすら続ける実態、総体開会式には疑問の声が多いのに生徒たちの昼食休憩を削ってまで練習させてマスゲームを壮大化させてきた責任の所在など、年々多忙化が進む要因を取り上げ、スクラップ&ビルドの「スクラップ」を可視化していくべきと説明。勤務時間内で終わらない業務の多さを解消するには職員を大幅に増やすか、業務を減らすしかない。県教委はこの点に関して知事部局から指導されているので「これを削減した」と具体的に毎年示してほしい。各職場では管理職から「すみませんね!忙しいとは思いますが、これをしてください!」と言われ、善意で頑張ってしまう図式がある。これが自分自身のことで終わらず、翌年の誰か、未来の若手教職員に繋がる負荷であることを意識すべき。働きやすい職場、誰もが納得できる仕事量になるようシステム全体の改善を求めたい。

3、昨年度からの懸案である非常勤職員の待遇改善について、当事者から直接、制度の改善を要請。具体的には、同一労働同一賃金の原則に反する二重制度の解消、同一校勤務10コマ以上で年間3コマ分の支給要件の緩和。教職員への待遇が良ければ「先生が見つからなくて補充ができない!」といった事態は起きないはず。非常勤職員を単なるコマ合わせと見る姿勢は早期に改善すべき。年間を通じて安心して働ける制度にしてほしい。

 7月26日(火)15:10~16:15、県教委3課(総務、学校人事、高校教育)に対し、夏季要請行動第2部(高教組夏季要求書に基づく要請)が行われました。
 以下、概要を報告します。

総務課要請報告〔東宮〕
 場 所:昭和庁舎22会議室
 参加者:【高教組】春山副執行委員長(前東)
          茂木(前商)
          東宮(非常勤)の3名
     【総務課】角田次長、本山秘書人事係長
          新井主任の3名

 夏季要求書の多岐にわたる項目の中で、特に総務課に対して要請したい項目を中心に約1時間の要請であったが、総務課からの率直な発言もあり、雰囲気は基本的に穏やかなものであった。
 主な内容は「非常勤講師や地公臨教諭などの待遇改善に関すること」「高校総体の開会式の簡素化や部活動指導などの長時間勤務の解消に関すること」「定期試験問題のPDF化問題や高校入試へのマークカードの導入などの業務の健全化に関すること」などであったが、他に「多忙化解消のためにどんな事業をスクラップしていくのか」「恣意的な人事異動をさせないようにしてほしい」などの要請も行った。最後は総務課より、定年延長の問題に関し「大まかなところは県職連交渉でやるが細かなところは各単組の秋からの交渉による」という主旨の発言もあった。
 総務課としては「高教組からの要請はきちんと平田教育長に伝えている」とし、高校総体の開会式については「教育長は今年度のような形式を評価しており、コロナが収束しても以前のような大規模なものに戻すような流れにはならないのではないか」との発言や、高校入試についても「客観部分に関してはマークカードの導入には抵抗が無いのではないか」という発言もあった。
 総務課は具体的な制度設計をする部署ではなく、今回の高教組の多くの要求が直ちに認められていく可能性も正直低いと思われるが、毎年継続してこのような要請行動を行っていくことの意義を再確認した時間でもあった。

学校人事課要請報告〔吉澤〕
 場 所:昭和庁舎31会議室
 参加者:【高教組】萩原書記長(伊工)
          吉澤執行委員(勢多農)
          原田(安中総合/現業部)
          田中(館林女/司書部)
          坂田(清陵/非常勤)
          内川(高経附)の6名
     【学人課】小池次長、堀口管理係長
          栞原管理主事
          長谷川県立学校人事係長
          反町管理主事
          真水免許/電算係長
          大澤主幹
          立見補佐(給与係長)
          佐藤主任の9名

「現業職の専門職としての位置づけと新規採用」「地公臨の採用と賃金」「人事異動時の個人の意思尊重」について[原田]
・賃金改善(賃金モデルがなく将来の見通しが立たない)
・人員の確保を(民間委託をせず新規採用を)
・人事異動について(太田フレックスで2人同時の移動があったので考慮を)
・現状の年金について(年金額が少なすぎる、シミュレーションでは月4万)

「事務職、学校司書の待遇改善」「現場の求めに応じた職員数の充足」について[田中]
・給与体系の不備あり(採用時点で史書の記載不備、同期採用者との給与格差が大きい、有資格者が県外へ流出している、正規職員として司書の正規採用を)
・現状における資格取得の研修制度の充実を
「非常勤職員の雇用・勤務条件の改善」について[坂田]
・授業以外の業務は不随でなく本来業務である(採点、準備、成績処理は別時間でしかできない)
・年休、特別休暇の増加を(入試時などの対応、振替不可能な事が多い)

「高齢者の雇用・勤務条件の改善」「ハラスメントの根絶」について[内川]
・多様な勤務制度の導入を(高崎市は8割勤務8割給与を実施)
・管理職からのハラスメントの訴え先がない

「給特条例の改正」「多忙化・過密労働の解消」「地公臨職員の採用と賃金」について[吉澤]
・採用試験の受験者の減少原因は(労基法違反、給特法、ブラック仕事、無限の長時間勤務など)
・全国に先駆けて文科省への改善申し込みをして欲しい
・働き方改革に相反する新規業務の増加と現状業務の軽減なしの改善
・将来の教育のために新規教職員の採用を増やして欲しい

「女性部アンケートより」[萩原]
・家庭状況を無視した異動(長時間通勤、子どもの教育問題、勤務時間の把握と対策)
・ハラスメントの訴え先がない(校長、教頭からのハラスメントについて現状泣き寝入り状態)

高校教育課要請報告〔今井〕
 場 所:昭和庁舎33会議室
 参加者:【高教組】澁谷委員長(前高特)
          今井執行委員(前工)
          坂本(高経附)
          大島(前女)の4名
     【学人課】小和瀬次長
          渡部生徒指導係長
          原補佐、須田補佐
          毒嶌指導主事

1、高校入試について
 入試一本化へ向け記述や長文を書かせる問題をかえるよう要請(採点ミスで教員3割が処分された茨城の社会科は解答方法を簡素化し、ほとんどが記号で、記述はカタカナの語句が2つのみ。誰でも採点できる問題に変更)。国語や英語では夜8時頃まで採点がかかる学校もあり、デジタル採点システムの導入を求めた。県教委は「開示請求があれば問題用紙も開示する」とし、採点基準について「全く同じ答を書いてA校は3点、B校は2点と違うのは問題ない」と説明。

2、学校説明会や体験入学について
 準備やリハーサル、会場やパンフの費用など大変だが、HPを見れば済むのではないか? 県教委が音頭をとってなくしてほしい。

3、観点別評価について
 文科省は「観点別評価と成績が一致(連動)しなくてもよい」としているが、中学では生徒や保護者の理解が得られず、システムを導入し成績と連動させるケースがある。高校は1クラス40人で何クラスも見るので評価はより困難になる。観点別評価の意義はわかるが、きちんとやるならば現場の実態をよく見て、多忙化を解消し、きちんとできるような環境を整備してほしい。これに対し県教委は「やると決められていることは生徒のためにきちんとやっていただきたい」と言うのみ。

4、スクールソーシャルワーカー(SSW)について
 特別支援学校や定時制、フレックススクールでは家庭が困難を抱えているケースも多く、連携・活用が求められている。SSWは特別な資格があるわけではなく、退職校長がなっていたりするのが実態で、小中での導入では実際に機能していない場面が見られる。高校では管理職がSSWに対する知識を欠き、十分に活用されていない。小中校と高校の連携も必要。県教委は「生徒指導主事や教育相談の会議で状況を伝えていただければ派遣可能と説明している」と答えた。

5、定期考査のPDF保存について
 公文書開示に対応するための措置であり「紙に残す必要はない」と県教委は明言。保存は「PDFのみでよい」と確認。

6、選挙出前授業などの雑務について
 知事肝いりの選管委託事業だが、高校教育課から意識調査回答の指示文書が来た。3年生に年4回行なうが、学校の手を煩わせずにやってほしい。金のかかる雑務はやらずに済むようにしてほしい。

7、生徒指導・校則について
 世間一般にはダイバシティ&インクルージョンという大きな波がきているが、学校現場では相変わらず「みんな同じが良い」「そろっていると見栄えがいい」という感覚にとらわれている。現場の実態をよく見て、改善するよう動いてほしい。

澁谷委員長まとめの挨拶
 パラダイムシフトが起こっていると感じている。学校の体質や文化は簡単に変わらないが、変えていかないと生徒がかわいそうに思うこともある。「今までやってきたから」ではなく、転換をはかる必要がある。

教育長との懇談2022

 6月28日火曜日、16:30~17:10(予定では~17:00でしたが10分延長)群馬県庁24階の教育長室にて、教育長との懇談を行いました。
 参加者は県教委側が、平田教育長、角田次長(総務課)、小暮次長(学校人事課)の3名。高教組側が、澁谷執行委員長、水田副執行委員長、萩原書記長の3名でした。
 以下、懇談の概要を報告します。

澁谷委員長
 まず、新学期開始時の教職員の欠員数を確認したい。(同席した小暮次長より3名との報告)
 全国的に教職員の欠員が問題になっているが、群馬でも欠員が生じている。不登校等で生徒が学校から離れ、病気等が原因の休職および退職で教職員が学校を離れ、欠員が生じても人が見つからず補充が困難である上に、採用試験の受験者数も減ってきている。学校から人がどんどん離れている。これは学校の魅力が失われているという見方もできるが、この原因をしっかり考えて対処してほしい。学校では生徒同士のいじめがあり、職員同士のハラスメントもある。ハラスメントに対しては、今はモグラ叩き的な対処を一生懸命やってもらっているが、それが限界に来ていることは、やっている事務局の方も感じているはず。もっと根本的な対処が必要。魅力が失われていることやいじめ、ハラスメントが起こってしまうことの根には同じ問題があるように思えるが、教育長はどう考えるか。

教育長
 澁谷先生はどう考えますか。

澁谷委員長
 職員も生徒も「評価、評価」で息苦しさを感じている。この息苦しさが学校の魅力を失わせている大きな原因の一つと考える。(※1)学校がどんどん楽しくなくなってきている。
 また、新しい指導要領では観点別評価が導入されたが、3つの観点に分けてそれぞれに評価を出すことにどのような意味(メリット)があるのか。このことによる教員の負担感は大きく、多忙化解消どころか多忙化が増大する。また、分析的に評価し、それで終わりにすることは、科学の世界では場合によってはありうるが、人間を評価するときにこれが有効かどうか。「木を見て森を見ない」という譬えがあるが、結局こんな評価の仕方で、ひとりの人間を総合的に捉えられるとは思えない。
 分析的に、ということで言えば、国語を文学国語と論理国語に分けるというのも全く意味のわからないことだ。そもそも国語という教科をそのように分ることにどのようなメリットがあるのか。また分けることができるのかどうか。論理国語の教科書に漱石の作品が掲載できるかどうかが問題になったが、問題になるは当然でもあり、同時に問題にして議論すること自体が時間のムダでもある。

水田副委員長
 観点別評価では特に「主体的に学習に取り組む態度」の評価がわかりにくい。

教育長
 主体性は生徒の活動を見て評価できませんか。

澁谷委員長
 例えば協働的な学習を行う中で主体性を評価することはできるかもしれないが、今は新型コロナでそのような学習がやりづらくなっている。中には主体性を課題の提出状況で測ろうとしている人もいる。しかし与えられた課題をやることが主体的なのかどうか。
 教育委員会も上から与えられたものを無批判に受け入れて現場に下ろすのではなく、きちんと内容を検討してもらいたい。科学の理論でも、新しい理論が出れば必ずそれが正しいか厳しく検討されるはずだ。学習指導要領については、検討した上で「必要なら柔軟に対処して良い」ということを誰かが言ってほしい。文科省の事務次官まで行って退職した前川喜平さんも指導要領には柔軟に対処して良いと言っていた。

教育長
 前川さんは、指導要領は最低基準だと言っていましたね。(※2)

水田副委員長
 私からは特別教室のエアコンの設置についてお願いしたい。例えば音楽の授業をエアコンのない音楽室で行うのはあり得ないことだ。

澁谷委員長
 本校の職員室のエアコンも故障し、ガスを補充しながらなんとか動かしているが、動かなくなったことを考えると恐ろしい。エアコンの整備は早急に対応すべき課題。

萩原書記長
 教育長になって群馬の学校の様子を見てどうお感じになったか。

教育長
 生徒がとても生き生きとしている。最近では工業高校の様子を見たが、生徒たちはとても楽しそうにしていた。それを支えてくださっている教職員の皆さんには感謝の気持ちしかない。

澁谷委員長
 そのように見ていただいたのはとてもありがたい。生徒たちは本当に素晴らしい。だからこそ私たちは現場を離れずにこうやって仕事をしている。けれどもその一方に、学校を離れていく生徒や職員がいることも確かだ。私たちはそれが残念で仕方ない。こういう人たちにもぜひ目を向けて対処してほしい。「誰ひとり取り残さない」だ。ぜひお願いしたい。時間なのでこれで終わりにする。時間をいただいたことに感謝する。

教育長
 今日はありがとうございました。皆さんの熱意はよくわかりました。


【 注 】
(※1)
 教員評価を導入した時の担当課長だった前川喜平氏も「私も国家公務員ですから、部下の評価もしていました。でも、一人一人個性が違うし、評価なんて簡単にはできませんから。前回この人をいい評価にしたから今回はこれくらいにしておこうとか、かなりいい加減な評価をしいていました(笑)。たしかに誰が見ても優秀な人と、誰が見てもちょっと問題がある人はわかりやすいのですが、それ以外の膨大な中間層については、ほとんど評価不可能だと思います。」(中略)「本来、子どもたちと向き合うという仕事に割くべきエネルギーが評価をするために使われるという、本末転倒なことが全国で起きている。評価をすれば競争が起きて、競争が起きれば成果が上がる、という考え方が浸透してきた結果ですね。これは民間企業で行われていた成果主義を、公務の部門に取り入れたと言われていますが、今はもう民間企業のほうが成果主義をやめると言っています。成果主義では成果が上がらないことがわかったから。それなのに、学校や大学や役所ではそれをまだやっている。それが、現場が疲弊する一つの原因になっているんじゃないでしょうか。」(2022/4/27 内田 樹寺脇 研前川喜平「教育鼎談」 P159)と述べています。

(※2)
 「学習指導要領は最低基準」と明確に発言しているのは前川氏の先輩で、「ゆとり教育」の推進者であった寺脇研氏です(前掲書P215)。前川氏は(※1)での発言も含め、法や指導要領に対して、余裕を持った「運用」が必要であるとしばしば述べています。しかし、現在の管理的な立場にいる方々にとっていちばん苦手でわかりづらいのがこの「運用」なのではないでしょうか。
 「学習指導要領は最低基準」という発言は場合によっては誤解を生む発言です。「最低基準なのだからこの上にもっと積み重ねろ」とも読めます。しかし寺脇氏はこの後に「その基準をもっと下げていいと思うんですよ」と続けています。つまり、学習指導要領の縛りをもっと緩くすべきということです。「運用」の苦手な役人には縛りの緩い法令を出さないと身動きが取れなくなるという文脈です。

「ぐんま教育のつどい2022」感想集

匿名希望
斎藤幸平さんの講演のご感想  
人新世の資本論を再度読んで理解を深めたいと思います。 別の生活、社会を思い描くべき。という考え方、大変参考になりました。

匿名希望
斎藤幸平さんの講演のご感想  
行動が伴う研究者なのだと実感いたしました。自分も、若い生徒たちにどうしたらよいのかという示唆を与えられるよう、身近なところから諸問題を深く考え続けたいと思いました。良い刺激を有り難うございました。                      

河合 潔 さん
斎藤幸平さんの講演のご感想
斎藤先生の考えがコンパクトにまとめられた分かりやすい講演でした。まずは、大人たちが現代社会の問題に真正面から取り組まなければいけないことを感じました。また、ゼネレーションレフトを育てるためには、画一的な考えの押し付けをせず、それぞれの世代における課題を自分たちの頭を使い解決するよう教育することが大切だということがわかりました。

匿名希望
斎藤幸平さんの講演のご感想
目から鱗でした。耳の痛いお話も沢山ありました。斎藤幸平さんの著書「新人世の資本論」読んでみたいです。子ども達の未来のために、自分が何をすべきか考えるヒントをたくさん頂きました。ありがとうございました。

田中 光則 さん(全群教)
斎藤幸平さんの講演のご感想
斎藤さんが単なる理論家ではなく、活動家でもあったことに感動しました。大阪市立大の事例を色々なところで話したいと思います。
意見交流会のご感想
多くの人の意見を聞けてよかったです。しかし、ここに参加している人たちが問題意識をもっているのは当然です。問題意識をもっていない人たちに、どうやって伝えていけばいいのか、常に悩んでいます。

匿名希望
斎藤幸平さんの講演のご感想
とても興味深い内容でした。持続的な成長 果たしてそんなことが可能なのか?今先進国に必要なのは縮小をうまく受け入れる知恵を絞ることではないか。そんな疑問を常々思っていましたが、データを示しての明快な主張は腑に落ちるものがありました。上っ面だけやっているように見える軽薄なSDGSでなく、自然環境、人間の生活環境をこれ以上悪化させないために本質的に必要なことは何か。かなり強烈に感じる人もいる主張を日本の研究者の意見として聞けたのはとても嬉しかったです。これからも勉強し,行動していきたいと思います。ありがとうございました。
意見交流会のご感想
普段の職場ではなかなか出ない話題が多く、面白い機会でした。 また、こうした内容に興味を持って参加する高校生がいることにも勇気づけられました。

神保 聡志 さん
斎藤幸平さんの講演のご感想
私たち教師がまずは学び、行動できるようにならなければ、社会は変わっていかないと思いました。斎藤先生が「考え、自ら行動できる人」なのだと、講演を通じてわかりました。同様に、私たちの姿を見せられるようにならなければ、生徒を変えることなどできないと思います。斎藤先生の本をさらに読み進めながら、自身も行動していこうと思います。
意見交流会のご感想
今後の授業をつくっていく上で、大変有意義なものとなりました。ふだんから公民の授業を通して、情報発信をしたり、考えること、主体的に行動することの大切さを伝えています。今回、情報を伝えること、生徒の側の興味関心に耳を傾けることの大切さを再認識しました。生徒と対話をする中で、その内容を現代社会の抱える問題点につなげ、どんな問題も私たちの生活に結びついていることを示していきたいと思います。

大島 哲平 さん
斎藤幸平さんの講演のご感想
SDGsの形骸化が進んでいると感じました。教育現場においても、新教育課程をどう形骸化させるかを議論しているように感じます。日々の業務が忙しく、何をするかばかり考え、なんのためにするのかを考える時間的余裕がないからだと思います。 意味不明SDGsを行っている企業も、忙しいのだろうな…

田口 有理さん
斎藤幸平さんの講演のご感想
まさか実現するとは思いもせず、講演者に斎藤幸平さんを推薦した者として、今回の講演の企画運営に尽力された水田先生をはじめ執行部の皆様に感謝申し上げます。質問者という立場で参加させていただいたことも、大変良い経験でした。斎藤さんは、テレビやネットでの講演などの時と同じように、マルクス研究の第一人者として使命感をもって、脱成長、コモンの必要性を明快に説明され、聞いている方も気持ちよくなるほどでした。が、教育の問題点を突き付けられ、かなり冷や汗も。学校教育の課題を参加者で共有でき、第二部につながったと思います。

2021年度 県教委交渉終結

 11月16日14:40から始まった県教委との最終予備折衝は、断続的に4回行われ、同日22:38に回答案をまとめることができました。明けて17日午前、県教委との最終交渉が行われ、10:40に今年度の県教委との確定交渉が終結しました。

 今年度の主な成果は以下の通りです。

①臨時的任用職員(地公臨)の期末・勤勉手当の支給について改善がありました。(市等から県に異動になった時の前任校の在職期間が通算される)

②新型コロナウイルス感染症にかかる対応業務に関する支給要件が改善されました。(週休日に対応した場合は発生翌日の対応でも支給対象となる)

 この他に、働き方改革への取り組み、両立支援対策推進、人事評価制度の充実(制度の理解と信頼性の向上)、ハラスメントの防止、高校総体の在り方(開会式、入場行進)の検討、部活動の在り方の検討、教育予算確保について、引き続き県教委として取り組むことで合意しました。

 10月26日の秋の要請行動から始まり、3週間にわたって行われた確定交渉では、皆さんからたくさんの支援をいただきました。改めてここでお礼を申し上げます。ありがとうございました。

 今後も群馬高教組は頑張っていきますので、ご支援よろしくお願いします。

 もちろん、高教組への加入はいつでも受け付けていますので、そちらもよろしくお願いします。

2021年度 第3回部長交渉〜最終交渉〜副知事交渉(県職連)

昨日(11/12)16:00から、第3回総務部長交渉が行われ、その後断続的に3回の予備交渉があった後、21:30に最終の総務部長交渉、22:00に副知事交渉が行われ、22:05本年度の県職連交渉が妥結しました。主な内容は以下の通りです。

給与改定については、県人事委員会勧告通り実施(月例給の改定はなし、一時金0.15ヶ月引き下げ)

通勤手当については、遠距離加算の見直しを行う

不妊治療休暇については、日数の見直しを行う

病気休暇については、運用について見直しを行う

※上記の詳しい内容については、後ほどお知らせします。

2021年度 第1回総務部長交渉(県職連)

 10月27日(水)、15:00からの県職連幹事会に引き続き、第1回総務部長交渉が行われました。新型コロナ感染防止から各単組からは4名の参加ということで、高教組からは澁谷委員長、水田副委員長、萩原書記長、吉澤執行委員が参加しました。
 知事宛要求書に対する総務部長の回答を受けて、参加者から約40分にわたり、より良い回答を求めて要請が行われました。

2021秋季要請行動

 10月26日(火)、秋の確定交渉の皮切りとなる秋季要請行動が行われました。
 3部構成で途中10分の休みを挟みながら14:00〜16:50まで行なわれた要請には、県教委側からは延43人が参加しました。
 高教組からは県職連の第2回予備交渉が並行して行われたため、萩原書記長は欠席となりましたが、本部から委員長、副委員長(2名)、吉澤執行委員、今井会計委員、現場からは司書の田中さん、事務の藤塚さん、現業の原田さん、再任用教諭の内川さんが参加し、それぞれ現場からの声を県教委に伝えました。
 詳しい内容は追ってこのブログで紹介します。

 秋季要請行動執行委員長あいさつ

知事宛要求書提出

 10月19日(火)16:00、秋季確定交渉の知事宛要求書の提出が行なわれました。
 組合側からは県職連の4委員長と事務局長、県当局からは中島人事課長と4名の人事課職員が参加しました。
 要求書提出後、各委員長に数分の時間が与えられたので、私(澁谷)からは、次の3点について指摘し、要請しました。

①先日の埼玉での超過勤務に対する手当の裁判で、給特法がもはや教員の働き方に適合しないものであるという指摘があったように、現在の教員の働き方は賃金や労働時間の面で異常である。また、つい最近ある高校でコロナ対応で休日丸一日費やしたのに手当が全く出なかったという事例もあった。さらに人事委員会から一時金が引き下げられるという勧告が出たことは教員の士気を下げ、心を荒ませる原因にもなる。

②教育現場では、管理職や上司、さらには同僚間でのハラスメントがいまだに絶えないが、①のような状況が全く無関係であるとは言えない。職場環境の改善とともに、ハラスメントが起こらないような更なる対策を行い、同じようなハラスメントが2度と繰り返されないよう指導してもらいたい。

③臨時採用職員は、学校現場において今や、なくてはならない重要な存在である。しかし、特に地公臨職員は、正規職員と同等(時には同等以上)の仕事をしながら、同一労働同一賃金の考え方にそぐわない、頭打ちの低い賃金で働いている。この現状をなんとか改善してもらいたい。

 要求書が提出されるといよいよ交渉開始です。早速明日、第1回の予備交渉が行われます。
 萩原書記長、頑張ってください! 皆さん、ご支援をよろしくお願いします!

人事委員会勧告への対応(教育長要請)

 10月18日(月)14:30、15日に出された人事委員会勧告を受け、教育長への要請を行いました。
 県職連からは、髙橋議長・県職労委員長、川口県教組委員長と高教組委員長(私・澁谷)が出席しました。
 私からは、まず、教員にとって生徒に向き合える時間がいかに大切か、教員のストレスがどれほど生徒に悪い影響を与えるかを話し、多忙化長時間過密労働の解消を訴えました。また、コロナ対応で休日出勤しても手当が全く出なかった実態を話し、必要な予算請求を教育委員会としてしっかりやってもらいたいと要請しました。
 また、髙橋議長が地公臨職員の給与水準の低さを指摘してくれたので、学校現場での地公臨職員の多さと、有能さ、にもかかわらず正規職員と同一の賃金でないことの不合理を訴えました。
 教育長は大学の教授であり、組合との話し合いには不慣れなためか、終始、困惑した表情で(ちょっと気の毒な感じがしました)対応していましたが、帰りがけ最後に私が「今日はこんな話しかできませんでしたが、今度は教育の話をゆっくりとできればと思います」と言うと、にっこりと笑顔で「そうですね、お待ちしています」と返してくれました。